追憶の雨の中

アラサー。創作をしています。不定期更新です

何をするにも疲れて、初めて僕は、疲れていると知った。
空腹に耐えかねて、買ってきたオムライスを温めている間、テレビを久々に見る。
不正や汚職など、暗いニュースが目につく。
もし僕がスポーツ好きで、余裕も才能もあったなら、スポーツを続けていただろう。
モテるため、偉そうにするためにスポーツしていると、明言しなくても自然とそういう振る舞いをしてしまうだろうか。
そうして、いつしか、競技への熱が別の方向の熱へと変わるだろうか。
もし僕の頭が良くて、順風満帆な人生を送っていたら、ある日本当はしてはいけない何かに手を染めてしまうだろうか。
そして、世の中から糾弾され、批判され、丸めこむ言い訳を偉い人と相談するのだろうか。
疲れているのに、頭は動く。
あるいは、僕が知らぬ間に陥れられ、挫折を経験するのだろうか。
僕とは関係のない世界を眺めながら、僕の想像は僕の世界を越えていく。
いずれにせよ、目の前の現実には、毒にも薬にもならない。
朝から降り続ける雨のように、僕の思いは止まない。
食べたいもの、したいこと、すべてが僕を包んでは、いらないだろうとかき消される。
買っては捨て、迷い、あがく。
僕の欲しいものは何か。
幸せは何か。
僕は考える。
思考の海で溺れるように泳ぎ、オムライスのケチャップはすっかり元の状態へ固着していた。
温め直すのすら手間で、冷えきったそれにスプーンを差し込む。
黄色、茶色、赤、緑。彩りが僕の目から、鼻、そして口へ。
いつしか溶けるそれらを、生きるために食べる。
楽しみは何か。
欲しいものと同じくらい、難しい。
環境に頼ってきた。
こうなればこうなれる。
これは、楽しみや、欲しいものか。
答えはない。あるいは、これが答えか。
暁。